インフィニティ(INFINITI)は、日産が海外で展開している高級車ブランド。1989年、アメリカでの販売がそのスタートとなっています。
現在は、世界的な人気を誇る高級車となったインフィニティですが、当初はトヨタのレクサスやホンダのアキュラほどの人気は得られず、90年代後半まで販売は低迷していました。現在の人気の兆しが見えたのは、ルノーの傘下に入ってから。カルロス・ゴーン体制下において、高価格・高付加価値型車両中心のブランドとしての販売網の整備やデザインの改良などが行われ、G35(日本名:スカイライン)のヒットなどもあり、徐々にドライバーの支持を獲得。現在までにアメリカをはじめ、カナダ、香港、韓国、中国、台湾やロシア、ウクライナ、ヨーロッパの一部など、世界30ヶ国以上で展開されています。
インフィニティは、高級車ブランドとしては珍しく「スポーティー」を強調しており、2004年のI35以降は、すべての車種でFRもしくはFRベースの4WDを採用しています。デザインは、ラグジュアリーでスポーティー、かつクラシカルなスタイリングが特徴的。アメリカ市場を中心に見据えて販売計画が立てられたこともあり、国産車にはあまり見られないグラマーさやセクシーさを兼ね備えています。
余談ですが、インフィニティはメーカー発表のスケッチから、イメージが離れることなく生産された稀な車です。このようなスタイルに魅力を感じて購入する方は少なくありません。
FX35の3.5リッターV6エンジンを筆頭に、FX45の4.5リッターV8エンジン、そして、QX56の5.6リッターV8エンジンと、エンジンのパワーとしては申し分のない戦闘力を秘めたインフィニティ。なだらかな加速から、体にGを感じるような力強い加速まで、スポーティーな走りを楽しめます。また、道路事情の悪いアメリカなどを走ることを前提として設計されているため足回りもしっかりしており、安定感抜群の快適なドライビングを実現。その走りっぷりは、SUVの一言ではもったいないほどの魅力に溢れています。
DOHC32バルブV8の強心臓を搭載するFX45。バルブはIN/EXともにチタニウムを採用するこだわりようです。スチールより強靭で軽量な素材を使用することにより、フリクションロスと高回転時の強度を維持し、スムースかつピーク時に力強いエンジン回転を確保しています。さらにContinuously Variable Valve Timing Control System(CVTCS)と可変式インダクションフローシステムにより、高出力&高効率な燃焼をサポート。トップグレードに相応しいエンジンと言えるでしょう。
アルミシリンダーブロック、高精度処理されたカムシャフト、V8同様にContinuously Variable Valve Timing Control System(CVTCS)を採用。インダクションシステムはハイフローに絞った制御を行い、高出力を確保。280psという十分過ぎるパワーとVQエンジンは「Ward's Auto World 10 Best エンジン」に10年連続で選ばれるなど、米国内では非常に高い信頼を得ています。
エンジン搭載位置はSUVでは異例とも言えるフロントミッドシップを採用。フロントにエンジンを搭載するパッケージングでは、もっとも運動性に重きを置いた形になっています。FX45全車、FX35の4WDモデルには、GT-Rでお馴染みのアテーサETS4WDシステムを採用。まさにSUVであってSUVらしからぬ施しが随所になされています。
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